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Q&A

Q1.硝化は順調だったのに最近急にアンモニア亜硝酸が検出されるようになった。

Aいつもより水が濁っていませんか?水の濁りは有機汚染(=有機物の蓄積過多)の指標です。
有機物が過度に蓄積すると、硝化の活性が低下することが知られています。濾過槽内の細菌群は多種多様で、少しの条件変化でどの種が活性化するか予測することは困難ですが、有機物が多い条件であれば従属栄養細菌の活動が優先し、増殖の遅い独立栄養細菌である硝化細菌は活性が低下してしまいます。このように有機物の蓄積に伴って従属栄養細菌が優先している状態では、増殖した細菌の消費によってDO(溶存酸素)が低下することも特徴です。

1.餌や飼育魚の入れすぎ
  水槽の大きさに対して餌や飼育魚が多すぎる場合は、浄化速度が汚染速度に追いつかなくなり有機物が蓄積します。このような場合は濾過に対する負荷を減らし、濁りが取れるまで待ちましょう。そして水槽に与える負荷の限界を知ることが大切です。

2.水の循環量低下
  ポンプのサクション(吸込み口)がゴミで詰まっていたり、配管や冷凍機(チラー)がスライム(ゼリー状のヌルヌル)で閉塞しかかっていたりしませんか? 濾過槽の役割は汚れを「濾し取る」と同時に、「細菌の付着した濾材に水を接触させる」という意味合いも強いので、循環量が低下すると濾過槽の細菌は汚れを処理する機会を奪われることになります。濾過の回転率は低いほど不利になりますので、本来の循環量であるかどうかを確認しましょう。
<参考> 水質から見た有機汚染の指標は、TOC(全有機体炭素)です。 いわゆるきれいな水というのは2〜5mg/L、10 mg/L前後になると見た目にも濁ってきます。20 mg/Lを超えてくるとあらゆる不具合が起こる濃度と考えて良いでしょう。

Q2.水槽や濾過槽にが溜まる。水も濁りがち。

Aこれも有機汚染が原因です。Q1の理由に準ずることが原因と思われます。恒常的な現象であれば常に負荷が高すぎる、濾過槽の大きさが小さすぎるなどの理由も考えられます。負荷(餌や魚の量)を減らして問題解決するのなら過負荷、それでもダメなら濾過槽のバクテリア自体がダメージを受けてしまっている可能性もあります。 高価ですが、泡沫分離装置による有機物の物理的除去も有効手段の一つです。

Q3.新規水槽の濾過を立上げようと高価な市販のバクテリア液を入れているのに、
  なかなか水の状態が良くなりません。本当に効果はあるの?

A高価なバクテリア液を使ったからといって濾過がすぐに立ち上がることはありません。特に硝化に関する細菌は増殖が遅く、濾材に完全に定着した状態でないと活性が上がらないので、使用量を増やしてもそれに見合った効果は出ません。

硝化細菌が定着して活性化するまではバクテリア液を使用しても最低2~3週間、何もしなければ1ヶ月以上かかるのが普通です。理想的には魚を少しずつ増やして、濾過バクテリアの増殖に合わせて負荷を少しずつ与えていくことが良いです。 そんな余裕はない、という方はOCNO3を使えばその日から硝化が立ち上がります。OCNO3は、硝化細菌を最適な条件で培養し、担体に定着させた商品です。
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Q4.水槽の状態は悪くないですが、濾材に泥のような汚れが積もってすごく汚いです。
  これは洗った方がいいの?

A濾材の汚れはバクテリアが繁殖している証ですから気にする必要はありません。ゴカイの子供のような小さな虫も分解者の一員です。悪さはしません。水が流れなくなるほどでなければ放っておいて良いでしょう。見た目が気になるなら海水で軽く洗う位で十分です。ただし、水道水で洗ってはいけません。

Q5.水の透明度は悪くないが、黄ばんでいる。この黄ばみは取れないのか?

A黄ばみの元は難分解性の腐植物質であるフミン酸などが原因で、主に餌に由来すると考えられます。フミン酸は、好気性のバクテリアでは完全分解が難しいため蓄積し、水が黄ばんできます。ただし毒性を気にする必要はありません。

黄ばみは、水質指標では「色度」で表されます。色度の飲料水基準は5度以下ですが、水族館などの巨大な水槽では色度0.5度でも問題となる場合があり、水槽の用途によっては多くのコストを掛けて水を換水しています。
水を入れ替えることなく黄ばみを取る手段をいくつか挙げます。
①酸化剤を使った分解処理
 ・ 次亜塩素酸ソーダ、亜塩素酸 → 薬品処理
 ・ 電気分解による次亜塩素酸 → 装置を使うが薬品と同じ効果
 ・ オゾン発生装置によるオゾン処理
 いずれも強力な酸化剤なので確実な効果がありますが、使用方法を誤ると魚が瞬時に全滅します。
 原理を良く知ったうえでの適正な使い方が肝要です。
紫外線による分解
 酸化剤のようなリスクはありませんが、色度≒フミン酸などの濃度に対しての光量、照射時間などを考慮するとコスト高です。
 紫外線ランプの定期交換も必要で、ランニングコストも高くつきます。大型水槽には不向きです。
活性炭による吸着
 活性炭に物理的に吸着させる方法。確実で安全性が高いです。
 ただし、活性炭で吸着できるフミン酸量には限りがあり定期交換が必要です。
 少ない負荷(フミン酸の発生量)で問題となるケースには比較的コスト安でお勧めです。

Q6.見た目に水はきれいなのに魚がスレるのが早い、死亡率も高い。

Aコップに入れたきれいな海水と真水、見分けがつくでしょうか?水の不具合は、濁りや黄ばみのように目に見えて現れないことの方がむしろ多いのです。 長期に水を循環すると、海水中のイオンバランスが変化してきます。魚の老廃物に由来する硝酸は天然海水には殆ど含まれないものですし、餌に起因して増加するイオンもあります。また、水は陽イオンと陰イオンのバランスを取ろうという性質があり、例えば、陰イオンである硝酸イオンが蓄積している系では、濾材のサンゴ砂から陽イオンであるカルシウムが溶出して増加してきます。濾材がケイ砂であれば陽イオンである水素イオンが増加してpHが低下します。 この様に、日常管理方法とイオンバランスを照らし合わせて、目に見えない不具合解決の糸口を見つけます。イオンバランスが大きく崩れれば魚の健康が保たれないのは当然で、水は魚にとって我々人間の吸う空気と同じなのです。
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Q7.海水は比重さえあわせていれば問題ないのか?

A答えはNOです。一般に海水の比重は1.022〜1.024とされていますが、これはイオンバランスが保たれている事が前提です。単純に水に塩(塩化ナトリウム)を溶かして比重をあわせても魚が棲める海水の組成とはかけ離れています。 イオンバランスの変化は短期的に起こるものではないので、日常的には比重のチェックだけでも十分と言えますが、魚の調子が悪いなど原因の良く分からない不具合があるときはイオンバランスのチェックをしましょう。まともなのは比重だけということが十分にあり得るのです。
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Q8.水を入れ換えると魚の病気が多くなる気がする。

A病気が出ていなかったのに水を入れ換えた途端に病気が出た、という話をしばしば耳にします。これは飼育水における水管理はイオンバランスだけでなく、微生物相も重要であるという事を物語っています。 例えば人が容易に病原菌に侵されないのは、腸内や皮膚の常在菌が安定した相で存在し、外部から進入した菌が容易に繁殖できなくなっているからです。つまり、我々と共存している有益な菌が優先して存在できる環境が出来上がっているのです。 閉鎖された水環境である水槽も全く同じで、硝化や有機物の分解を担う菌が相を成して優先的に繁殖できる環境が出来上がってきます。 水を入れ換えることは、有益な菌を外部に排出することにもなりますので、元々繁殖していた菌種にとっては不利に働きます。
頻繁な換水や、一度に大部分を入れ換える換水は、魚にとって有益な細菌の生息環境を大きく変える事になり、病原菌の進入を許す可能性が高くなると考えられます。 水の汚染が進めば換水は必須ですが、それが閉鎖された環境を維持する微生物にとってはマイナスとなる。そのような矛盾を解決するためには、換水せずに水環境を保つことが一番の理想と考えられるのです。

Q9.水を入れ換える明確な基準はあるのか?

Aこの答えは、あるようでないのです。水槽で魚を飼育するといっても業種によっても、飼育する生物種によってもその飼育方法は千差万別で、水の汚染速度も全く異なります。強いて言うならその基準は現場ごとにあると言えます。 なぜ水を換える必要があるのか?その根拠さえはっきりとわかれば、逆にその根拠を取り去ることで換水頻度を下げることは大いに可能です。まずは現状を知り、水を換える必要性を知り、その上で水を換えない方法を見出していく必要があるでしょう。


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